It's All Good! Soothing Throat Tea

 

今日のお茶は『It's All Good! Soothing Throat Tea』喉に優しい、元気をくれそうなお茶。

お湯を注ぐと綺麗な緑色になって、しばらくすると黄色っぽくなる魔法みたいな素敵なお茶でした。

 

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なんだか、声が出なかったときのことを思い出してました。

 

季節の変わり目は空気が乾燥するから、わたしの喉はとても弱いみたいで調子が悪くなるんです。

特に去年は本当にひどくて、一か月間ずっと声が出なかった。

接客のバイトなのに、声が出ないくせに休まず働いていました。今思えば、声が出ないのに接客なんて、何やってるんだって感じなのですが。

 

でも、声が出ない中でいろんな人の優しさに触れて。

バイト先の人たちは声が出なくてなんとか小声で話すわたしの真似をして、みんなして小声で話してきて、それがおかしくて笑ったり。

ベトナム人の男の子が、喉によく効くベトナムの飲み薬持ってきてくれて。でもそれがすごい匂いで、味もすごくて、笑ったり。

ずっと治らないのに、バイトの後に友だちと話して早く帰らないでいたら、心配して叱ってくれた人だっていた。あれは紛れもなくあの人の優しさであり、愛だった。

 

 

自分でも一週間もすれば治ると思っていたから、一か月も声が出ない日が続くとさすがに不安になって、このままずっと声が出なかったらどうしようって泣いた夜も何度もあった。

 

だって、わたしにとって声は特別大切なものだった。

自分のことが好きじゃなかったわたしが、唯一好きだと思えたのが自分の声だった。

声を褒められることはよくあったから、自然と好きになれた。

その声を失ったあのときのわたしは、まるで自分を失くしたみたいな虚無感があった。

 

声が出ない間はまるで人魚姫の気分だった。

大好きな王子様に会えるのに、彼に愛の言葉を囁くことも、想いを込めた唄を歌うことすら叶わない。

このまま声が戻らなかったらどうしよう。

いつか、泡になって消えてしまうのかしら。

彼を想う気持ちだけを抱きしめて暗くて深い海の底に泡になって消えてしまう。

そんなことを考えながら眠りに落ちた夜が何度もあった。

 

 

声が出なくなってはじめて、普段自分がひとりごとが多かったり、歌を口ずさんでいることが多いことを知った。

だから、声が出なくなって音のない部屋にひとりでいるのがなんだかとても寂しくて、心細かった。

わたしは声が出ないからほとんど聞いているだけなのに時々電話をしてくれたあの人は、あのときわたしがどれだけ救われていたか、きっと知らない。

どこが好きなの?と聞かれたときはうまく答えられなかったけれど。

そういうところが、好きだった。

 

他にもたくさんあったけれど。

そういうところが、好きだったんだ。