Hildegard Energy Tea
今夜のお茶は『Hildegard Energy Tea』
ミントの香りがさっぱりしていて美味しいです。
そして今日はお茶菓子もあるんです。
最近お気に入りのケーキ屋さんのアップルパイ。
卒業論文がひとまず書き終わったので、ご褒美です。
唐突ですが、わたしはかなり舌が肥えています。
父はケーキ屋さん。母はパン屋さん。
そんな夢のような家庭に育ったわたしは、幼い頃から母の美味しい手料理と甘いお菓子と焼き立てのパンに囲まれて育てられてきました。
そして年に二回、祖母のいる北海道に帰省して山の幸も海の幸もうーんと食べて育ちました。
母はとくに味のセンスにうるさい人なので、出かける度に料理人の目線から食事に物を言う。
わたしは母とふたりでカフェ巡りやホテルのビュッフェなんかにも行く機会が多いけれど、そんな母とずっと一緒にいたからか、物を食べると評論家のようになる。
さらにアルバイト先の料理人はプロの職人で、勉強だと言っていろんな美味しいものをご馳走してくれました。
そんなわけで選りすぐりの美味しいものばかりを食べてきたわたしは、わがままな舌の持ち主になってしまったのです。
人と一緒に食事に行くときは、味ではなくてその人との時間を大切にしているから気にならないのだけど、ひとりで食事をすると味に集中してしまう。
コンビニのものは食べられるものが少ないし、スーパーのお惣菜も無理。
ファミレスもダメ。
簡単に味付けできる混ぜるだけの粉とかソースは絶対無理。
人間の手で作られた化学物質のような味が苦手。
居酒屋も、散々美味しいものを食べられるお店に連れて行ってもらったせいで大学生がサークルの人なんかと大人数で行くような安い居酒屋で数千円使うくらいなら、もっといいお店で静かにちまちま呑みたいと思ってしまう。
人と群れることに向いてない。
もっともっと美味しいものを、美味しいものだけを食べて生きていきたい。
でもそれって、食べ物だけじゃない。
お洋服も化粧品も、お菓子もお茶も香水もアクセサリーも家具も家電も、食器も雑貨も生活必需品も全部、最高のものだけ持っていたい。
自分が心からときめくような、とっておきのものしか持ちたくない。
美しいものしか持ちたくない。
それ以外のものを否定するわけではないけれど、わたしはそういうのがほしい。
今日のアップルパイは理想のアップルパイとは違かったな。
以前母が焼いてくれたような、サクサクのパイ生地の中に焼いた林檎の蜜がジュワッと広がるような甘さとカスタードの柔らかさが混ざり合ってシナモンの香りがふわっと広がる、もっと優しくてあたたかい味を想像してた。
もっと最高のケーキ屋さんを見つけなくちゃ。
そろそろ母の焼いたケーキが食べたいな。