Santa’s Secret Fruit Tea

 

今日のお茶は『Santa’s Secret Fruit Tea』

サンタクロースの衣装のような赤いお茶。

まるでホットワインのようです。

 

 

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そういえば、我が家のサンタクロースはいつから来なくなってしまったんだっけ。

 

いつの間にかいなくなってしまいました。

 

 

わたしがうんと小さい頃、サンタクロースの影を見たことがある。

トナカイとそりに積んだたくさんのプレゼントの影。

のっそりとした足音。壁に映ったサンタクロースの影。

サンタクロースに気づいたら、消えてしまうような気がして、わたしはぎゅっと目を閉じていた。

しばらくして、枕元にあたたかな熱を感じた後シャンシャンと鈴の音が響いて目を開けるとあの影は消えていた。

 

あれは夢や幻なんかではなくて、父や母の姿でもなくて、本当にサンタクロースだったと今でも信じている。

 

大人になって魔法の真実を知ってから、母にそのことを聞いてみてもそれだけは知らないと言っていた。

だから、あれはきっと本当に本物のサンタクロース。

 

 

小さい頃からクリスマスが大好きで、クリスマスツリーを飾り付けるのが毎年の楽しみだった。

幼い頃は弟と競い合うように、飾りを取り合って、ツリーの上の星をどっちがつけるかで喧嘩して、せーので一緒につけていた。

それから弟が少し大きくなると、いつもツリーの上の星はわたしに譲ってくれていた。

そしていつのまにか母も弟もツリーを出すのを面倒くさがってわたしがひとりで出して飾り付けをするようになった。

 

幼い頃は、サンタクロースのためにクリスマスには母とクッキーを焼いて。

クリスマスの夜、眠る前にテーブルの上にクッキーを置いておいて、朝眼が覚めると食べかけのクッキーがわざとらしく置いてある。

今ならそのわざとらしさに思わず笑ってしまうけれど、あの頃は本当にサンタクロースが来てくれたのだと興奮気味に母や弟に見せに行ったっけ。

 

サンタクロースに書いた手紙は、誰の提案だったのかいつも紙飛行機にして空に飛ばしていた。

サンタクロースは空にいるから、飛ばさないと手紙が届かないと思っていた。

あの手紙、後で父か母が拾いに行ってくれていたのかと思うとちょっと申し訳ないな。

 

小学生の高学年になるまで、わたしは本気でサンタクロースを信じていた。

でもその秘密をとっくに知っていたちょっと意地悪なお友達に「サンタクロースは親なんだよ押入れの中をみてごらんよ、プレゼントがあるから」ってクリスマス前に言われて。

それで押入れを開けたら本当にわたしの頼んだプレゼントがあって。

毎年サンタクロースから届くのと同じデザインのメッセージカードも閉まってあって。

それを見てしまってはじめて、サンタクロースの秘密を知った。

 

あまりに悲しくて、弟に話してしまったのに弟はいつのまにかわたしよりも先にサンタクロースの秘密を知っていて。

あの子は昔から大人びた弟だったな。

弟のくせに。

叱られてばかりなのはわたしのほうで、わたしのほうがお姉ちゃんなのに、母からはお兄ちゃんの言うこと聞きなさい!なんて怒られたりしていたっけ。

 

 

でも、サンタクロースの秘密を知ってしまってからもわたしはうんと小さい頃に本物のサンタクロースを見た記憶があったから、サンタクロースの存在は信じていた。

今でも、信じている。

 

小さい頃に読んだ、サンタクロースがプレゼントを届けに来る途中にぽろぽろプレゼントを落としてしまう絵本は今でも大好き。

 

高校生くらいに「34丁目の奇跡」という映画に出会ってからはその映画が大好きになってしまって何度も見た。

あの映画をはじめて見たとき、やっぱりサンタクロースは本当にいるんだ!って思えて、

それが嬉しくて何度もあの映画を見て、母に呆れられていたっけ。

 

 

 

 

でも、本当にサンタクロースはいると思う。

今でも信じている。

うんと小さい頃に見たあの影は紛れもなくサンタクロースのもの。

サンタクロースの話をするときのわたしは、いくつになっても小さな子どものような心でいられる。

 

 

幼い頃の魔法みたいな、思い出。

わたしとサンタクロースの出会いは特別なもので、あの記憶があるからわたしにはいつまでもサンタクロースは特別なのです。

 

永遠に醒めることのない魔法。

 

 

今年のクリスマスはどう過ごそうかな。

ケーキを買って、あの映画でも見ようかしら。